俺は夢を見ていた。

とても温かく、優しい夢を。

俺の傍らで誰かがやわらかく微笑む。

それを見ながら俺もつられて笑った。

……こいつは誰なんだ?

分からない。けど落ち着く。

「キャア!!」

ふと、そんな声が聞こえた。

夢の中の声じゃない。しっかりと耳から入ってきた声。

俺はゆっくりと目を開けた――……