寝室の扉を開けると、いつも
の事ながら予想以上の爆音が
鳴り響いてる。

下手したら近所迷惑ってもんで
しょう。

それなのに先生は頭まで布団
かぶって、丸まって、意地でも
寝てるんだ。

わたしは、目覚ましを慌てて
止めると、布団を思いっきり
めくる。

そして、先生の耳元で囁くの。

 「おはよう。先生。」

不思議なんだけどね。
どんなに爆音の目覚ましより
このひと言が効くみたい。

先生は、パチっと目を開ける。

それは、本当にびっくりする
くらいいきなり開くんだ。

最初見た時は、笑い転げて。
お腹痛くて仕方なかった。

なんで、わたしが笑ってるか
なんて考えられないくらい
寝ぼけてる先生。

わたしを抱きしめたまま、
イビキかいちゃって。

そのクセは今も変わらない。