その夜、寝付けなくて。
予習なんてしようと思っちゃった
から・・・。
わたしは、教科書片手に、部屋
を飛び出した。
分からないところを先生に聞いて
ふたりっきりで勉強しようなんて
考えてたんだ。
でも、そんな考え、ママの事裏
切ってるよね。
だから、罰が当たったんだ。
ママの寝室の前から・・・。
聞こえてくる声。
それは、その・・・。
聞いてはいけない声で・・・。
「あっ。そこ・・・。」
って言ってるママは本当に切な
そうで・・・。
わたしは、耳を塞いでベットに
滑り込んだ。
布団を頭までかぶっても、耳に
残るママの声が、頭の中で響き
続けるんだ。
先生とママ・・・・。
わたしは、ショックだった。
わかってるの。
頭では。
夫婦なんだもんね。
でも、わたしの中の何かが
拒否するの。
先生、先生もママも最低だよ。
わたしの、気持ちも知らないで!!



