慌ただしく鞄に着替えを詰め込みながら、一度も俺を見ない。
何も告げず、目さえ合わさず、君は俺の前から去っていく。
星羅が怒るのも仕方がない。
それだけの事を俺がしたと言う事だ。
男として、夫として・・・。
そして教員としての俺のプライドが星羅を傷つけた。
玄関が閉まる音がする。
静まり返った家でひとり。
これから、過ごしていくというのか。
一瞬で星羅と一緒に過ごした時間が頭の中を駆け巡る。
密かに想い、密かに愛した日々にはもう戻れない。
俺は、決意を決めた。
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