向かい合ったとたん、耳に届く甲高い声。
電話で話された事をリピートするように、次から次へと言葉が溢れ出す。
俺の知らない星羅。
俺は、余裕に浸っていたのかもな。
俺は、少なくても今俺のそばにいる星羅の全てを把握しているつもりだった。
俺に秘密を作ってまで、バイトなんていったい何でなんだ。
お金に困っているのか?
お小遣いが足りないのか?
星羅・・・・。
「和泉さん、星羅はうちで引き取ります。」
俺の耳に、届いた言葉に衝撃を受ける。
「それは・・・。」
「あなたに任しておけません。現にこうして学校から、連絡は来るし。
あなたも教員なのに、もうちょっと星羅の事ちゃんと見て頂いているものと思ってましたわ。」
「すいません。」
俺は言い返す事が出来なかった。



