俺は、彼女と別れて急いで 自宅に向かった。 キッチンに灯る明かり。 玄関前まで夕食の匂いが漂って きて、我が家に帰って来たと ホッとした。 玄関を開けると、勢いよく走っ てくる君に、正直嬉しかった。 早く説明して安心させようと 思った。 でも、玄関にあきらかに男用の 靴があって、星羅の背後から 低い声が聞こえてきた。 そうだった。 その相手は星羅の従兄。 今日からここで、暮らすんだった。