「ちょっと。ニヤつきながらこっち見ないでくれる。」 「あ、ごめんね。気にしないで」 少しずつでいい。 ゆっくり、ちょっとずつ、始めは形だけでもいいから、いつか本当の家族になれたらいいな。 ……なんて、思っていたんだけど。 「今日は仁さん遅くなるんだって。先に晩ごはん食べちゃおっか」 「あ、そうなんだ。雅紫くん食べよ―」 「……」 今日も今日とて我が道を行く雅紫くん。 無視されることは減ったけど、相変わらずそっけない。