「ねぇねぇ僕のこと覚えてる~?」ミネを取り来た葵に一人の男が問いかける。

掠れたその鼻声は何となく聞き覚えがある。

「う~ん。なんとかく・・」首をかしげる葵に男はすかさず続けた。

「葵た~ん!」グラスを持つ反対の手の親指と小指をたて耳にあてる。

「電話!留守電の!?」葵は思わず声を大きくした。

「葵た~ん。会いたかったよ~。
しっかしひどいねぇ~留守電聞いてるのに無視ですかっ?」

少し困った表情の葵に気付いたママが葵の元へ来てくれてた。