―四月四日―

葵は晴れて社会人となった。


入社式を無事に終えて地下鉄に乗り込み,思わずうたた寝をしてしまう葵。


やはり早起きはまだまだ辛い。これからまだまだ辛い日課になりそうだ。

家路に着くと、すぐに携帯が鳴った。


「もしもし、葵?」

文之からだった。

「うん。どうしたの?」


「入社式終わったのか?ゴハンでも行くか?」


「えっ。いいの~?
行く行く~。お腹ペコペコだよ~」


「実は仕事でもう近くまで来てるんだ。
すぐ着くから待っててな。

あと、話したいこともあるからさ。」