馬鹿。 ほんとバカ。 何やってんの、あたし。 人気のない静かな廊下で走るのをやめた。 運動不足気味なのか、膝に手をついて荒く呼吸をする。 大きく吸って肺に空気を送りこむ。 すると、前方から軽い足音が聞こえてきた。 白くて細い脚。 胸のあたりまでのびた艶のある黒い髪。 キュッと結ばれたピンクの唇。 クールな瞳に、それを縁どる長い睫毛。 ナッキーだった。