もしかして。 記憶が無いときは興味ないって。 「そう、それでいいねん」 「……………」 「記憶無い時に白咲の事聞いても意味ないしー」 後ろから授業中の声がする。 けど、尚輝の声が耳に張り付く。 冗談とか笑いとか。 そんなもの、一切ない。 「孤児院育ちやろ?可哀相になー」 「は?」 「あれ?違う?有名やん」 何言ってんのコイツ。 孤児院? 有名? だからなんで、 「それはうちと龍しか知らん話やで」 .