目の前に目を移すと…白い小さな箱が置かれていた・・


いつの間に…?
さっきまでなかったのに・・

私はドキドキしながら、その小さな箱を丁寧に開けた…





「・・・・・」



パカ……

「…………ぁ!これ‥」


箱に入っていたのは…
シンプルなシルバーの指輪だった。



「祐輔…これ・・」

「貸して…はめてやる‥」


祐輔は席を立ち、私の横に来て左手の薬指に指輪をはめてくれる。

前に祐輔からもらった指輪を、いつも左手の薬指につけている私。だから左手の薬指には、2つの指輪がはめられた…





「…ハハ。お前の指は、指輪だらけだな・・・」

「…………グスッ」


涙が溢れてくる・・・
祐輔の言いたいこと、今日ここへ来た意味がわかった…



「でも…今回は、俺も指輪もあるんだ〜♪」

「―――!」


祐輔は自分の左手を私に見せた。

薬指には、私が今もらった指輪と同じものをはめていた…

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