「いろいろできるよ?アッコさん風、さんま風、アユ風」
絶対どれも似ていないに決まっている。
「あ、それと今日はとっておきのがあった」
とっておき?
「ジャックスパロウ」
「…」
勝ちゃんパパは自信満々にそう言ったけれど、一同の沈黙に期待のなさが現れている。
「普通でいいよ、普通で」
シーやんはそう言った。
確かにそう言ったはずなのに、勝ちゃんパパは「はーい、ジャックスパロウ入りましたぁー」なんて誰に向けて言っているのかよくわからないことを言いながら、カメラを構えた。
早いところ、シャッターを押してほしいあたしたちは、何も言わずに笑顔でピースサインを作る。
「じゃあ行きまーす」
さぁ、勝ちゃんパパの言うジャックスパロウ風のかけ声とは一体、どんなものだろう。
全然期待できないけれど。
どうせ「スリー、ツー、ワン」とか英語にしただけか、もしくはジャックみたいにクネクネして、撮れた写真がブレているなんて結果になるか。
後の方は嫌だなぁなんて思いながら、かけ声を待つ。
さぁ、どんなかけ声だ。
