明るい茶髪に、町内のおば様たちを魅了する笑顔。


風由ちゃんに好きな子がいるなんて知ったら、きっと駆は黙っていない。


「真海子ちゃん、お兄ちゃんには秘密にしてね?」


心配そうな顔をする風由ちゃんに、あたしは大きく頷いた。


「約束ね」


それを聞いた風由ちゃんは、1度大きく頷いて安心した表情を見せる。



好きな子に応援のお手紙かぁ…。


まだ10歳の少女だって、ちゃんと自分の思いを伝えることができるのに。


どうして18歳のあたしにはそれができないんだ。


そろそろ本当に向き合わなければいけない時期に来ていると感じた。