ケーキを作るのに部屋の温度を計りたいと言っていたのを、きちんと聞いてくれていたらしい。


誕生日の本人にとって、このプレゼントはすごく期待の大きいものだから、贈る側も喜ばせるため最大限の努力をする。



2つ目は誕生日パーティーに出す料理。


午後7時くらいからエッグを貸し切ってパーティーをすると言うのは決まっているんだけれど、そこに出す料理のメニューは毎回、この話し合いによって様々だ。


大事なのは、ハンバーグやパスタなど、1皿で終わってしまう料理にしないこと。


鍋や鉄板焼きみたいなみんなで囲める料理だったり、サンドイッチなんかのみんなで作りながら食べられる料理をメインにしている。



アイチの誕生日はもうあと2週間後に迫っている。


みんなは無駄話をすることなく、すぐに話し合いに入った。


「まずプレゼントから決めるか」


そう言ったシーやんの横で、チェリーが大きく手を上げた。


「は~い!提案がありま~す!」


「おー、何、何?」


駆が興味津々にそう言うと、チェリーはカバンの中から1枚の紙を取り出した。