小さい頃に習うこと、大きくなってわかること



その日のエッグには適当な連絡を入れて行かなかった。


代わりに2人で6時間かけて、部屋の片付けを終わらせた。


あたしが家に帰ったのは午前0時過ぎ。


何にもやる気が起きなかったけれど、お風呂と歯磨きだけは済ませてベッドに入った。



電気を消して目を閉じても、全然眠くはならなかった。


むしろ目が冴えてしまっていて、閉じたまぶたがピクピク動いて落ち着かない。


仕方なく目を開けると、ぼんやりと薄暗い天井が目に入ってきた。



2人で片付けをしている間中、やっぱりアイチはくだらないことを言って笑っていた。


あんなことがあったすぐ後でも、あたしに泣きつくようなことはしないし、逆に帰らせるようなこともしない。


アイチは強くなったんだと思う。


まだ幼かったあの日よりずっと。




小学6年生の冬、1人帰って来たアイチの元に、あたしは「おかえり」を言いに行った。


その時はまさかあんなことになっているなんて夢にも思わなかったし、久しぶりに笑顔で再会できると信じていた。


だから、とくに何にも考えず、ただ、胸をわくわくさせてアイチの部屋に向かった。


丁度、今日と同じように。