優しい色の花でまとめられた小さなブーケは、ディンゴのイメージにぴったりだと思った。
勝ちゃんの花屋でそれを見つけた瞬間に、これはディンゴのために作られたんじゃないかと思うぐらい、気に入ってしまった。
もちろん、それをお買い上げしたあたしは、きっとアイチも同じように思ってくれそうだな、なんて思いながら、アパートへと向かっていた。
ディンゴのお墓参りに行ったと報告をもらう度、あたしはアイチに花を贈る。
一緒に行くことができない分、せめて花ぐらいは、と言う思いで、中学生の時からずっと続けてきた習慣だ。
ディンゴのことは今でも変わらず大好きだ。
それはナシラメンバーを始め、勝ちゃんと駆、商店街の人たちも一緒なようで、たまに散歩中のシェパード犬を見かけた時なんかはすぐにディンゴの武勇伝が登場する。
そんな時もアイチはやっぱり笑っている。
いつもよりずっと優しい表情を浮かべて。
時計を見ると、丁度、午後6時を回ったところだった。
