地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

そう続けて、陸に向けてニコッと笑った。


「本当にいいのか?」

「うん」


心配そうな表情の陸に再度微笑んで見せる。


もう気にしない。

大丈夫だもん。


「そっか、わかった」

「うん」


あたしの表情を見て、本気だと思ってくれたのか……少し嬉しそうに陸も笑った。



よし……。


「コーヒー入れ直してくるね」


話したために冷めてしまったコーヒーをトレーに乗せる。


それを持ち、ベッドから下りて、下のキッチンへと向かった。



お湯を沸かして、コーヒーを入れる。

だいたい十数分で作り、部屋に戻った。


あたしからカップを受け取ると、美味しそうに飲んでくれる陸。


「杏が入れたのが1番美味い」


そう言ってくれるのが嬉しくて、我慢出来ずに後ろから抱き着いた。