地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

フッと笑ったような気がして、顔を陸の胸から上げる。


「り、陸?」

「あ?」

「怒ってないの……?」


おそるおそる問い掛けると、優しく頭を撫でられて……抱き寄せられた。


「なんで怒んの?」


落ち着いた声で耳元に囁かれる。


「だ、だって急に起き上がるからっ……怒ってキラわれたかと……」

「俺は、こうやって抱きしめるために起き上がっただけなんですけど?」

「ふにゃあっ!?」


チュッと頬にキスされた。

流れた涙を拭うように、キスを落とされる。


「しょっぱいな……」

「にゃっ!?」


なんか恥ずかしくて、下を向こうとしたんだけど。

陸にアゴを掴まれて、無理やり上へ向けさせられた。

あたし……絶対に顔赤い。