最初に言ったのは……。


「陸……ごめんね」


──謝る言葉。



突然謝罪の言葉を言われたからか。

下にいる陸は、ポカンと口を開けた。

なんのことだが、わからないという表情。


「この前……彼氏が陸だってことを言いたくないって言ったでしょ……?」

「……あぁ」

「ごめんなさい。あんな言い方して……陸の存在を否定したみたいで……悪いことした……」

「……」


キュッと、ベッドカバーを握りしめる。

合わせていた目を、少しそらした。


……ホント悪いことしたよね。

あたしが言われたら、ショックだもん……。


「……ヒドイこと言って、ごめんなさい。陸のこと否定したわけじゃないんだよ。それだけはわかって?」

愛想尽かされたかな?

イヤな女だと思ってる?

彼女として最低かも……。


マイナスの思考回路が渦巻く中、陸の服を握った。