地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

そう言うと、杏樹がコクリと頷いた。


「……謝らなきゃ」

「そうね……」


滝本くんにしたことを後悔しているみたい。

ちょっとでも傷つけたのは事実だもんね。


「明日、会ってみたら?」

「アイツ……仕事だもん」

「じゃあ、月曜日に大学でだね」

「うん」


滝本くんと話す決心がついた様子。

ふたりで話したら、杏樹の不安とか……心配も解消されるよね。

杏樹と滝本くんは、バカップルすぎるくらいがちょうど良いんだから。

高校時代みたいにね?


話を終えると同じくらいに、ケーキバイキングで満腹だったお腹も落ち着き始めた。


何だか静かだなって思ったら、繭ちゃんが杏樹の膝に乗せられたまま寝てる。

お腹いっぱいで、眠たくなっちゃったようね。

杏樹の胸に頭を預けて、スヤスヤと夢の中。


起こさないように、お店を出た。