地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

たしかに、キツイ。


「すいません。ちょっと休ませてもらいます」


――ペコッ


お袋さんに頭を下げた。


「いいのよ」


フッと笑った彼女は、俺に背を向けてリビングの方に帰って行く。


それを見届けて、俺は階段のある方へと向かい、上った。




――ガチャ……


杏の部屋の入り口を開け、中に入る。


プレゼントの入っていた箱がなくなり、元の広かった部屋がそこにはあった。


そんな部屋で、スペースを独占しているものと言えば……閻魔大王の巨大なぬいぐるみだろう。


「やっぱデカいよな」


自分が買ったというのに、改めて見ると……やはりデカい。



――ギシッ


杏のベッドに寝転び、閻魔大王を眺めた。




この場に杏がいたら。



『うわっ……閻魔大王同士が見つめあってる……』とか言いそうだな。



自分の想像に、ククッと笑って……仰向けになり、腕を顔の上に乗せる。


「杏、絶対に無事でいろよ……」


絞り出すような声で言って、目を閉じた。




――ブーッ……ブーッ……


ジーンズのポケットに入れていたケータイがマナーモードで震える。


その振動で、起きた。