――陸side――
杏がいなくなって……早くも朝方5時。
何かあったというわけでもないので、警察に捜索願を届けることも出来ず。
親父さんたちの届けたとしても、動いてくれることはないだろうとの判断から。
「零ちゃんたちは、ちょっと休んだら?」
お袋さんが、ちょっと疲れた様子で提案する。
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」
朝比奈がニコッと笑いかけて、断った。
全員が、リビングにて……一睡もしていない。
俺も、ケータイを傍に置いて……ラブレターを読み返す。
杏の荷物は、すべてなくなっていて……ケータイもなかった。
彼女のケータイに、この場にいる全員がかけてみるが、電源が切られている。
それでも諦めずに、杏のケータイに電話をかけていた。
すると突然。
「ねぇ、滝本くん。えっと……守護の呪だっけ? これは、杏樹も持っているの?」
安斎が、俺に向かって問いかけてくる。
守護の呪?
そう言われて……自分が身に着けているネックレスを見た。
杏が俺たちが身に着けているアクセで作ってくれた強力なお守り。
手放さない限りは、禍に巻き込まれることはないと聞いている。
だが、杏は。
「アイツは……」
安斎に俺が答えようとした時。
「持っておらんよ。あの子は、術者じゃから」
じいちゃんが先に返した。
杏がいなくなって……早くも朝方5時。
何かあったというわけでもないので、警察に捜索願を届けることも出来ず。
親父さんたちの届けたとしても、動いてくれることはないだろうとの判断から。
「零ちゃんたちは、ちょっと休んだら?」
お袋さんが、ちょっと疲れた様子で提案する。
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」
朝比奈がニコッと笑いかけて、断った。
全員が、リビングにて……一睡もしていない。
俺も、ケータイを傍に置いて……ラブレターを読み返す。
杏の荷物は、すべてなくなっていて……ケータイもなかった。
彼女のケータイに、この場にいる全員がかけてみるが、電源が切られている。
それでも諦めずに、杏のケータイに電話をかけていた。
すると突然。
「ねぇ、滝本くん。えっと……守護の呪だっけ? これは、杏樹も持っているの?」
安斎が、俺に向かって問いかけてくる。
守護の呪?
そう言われて……自分が身に着けているネックレスを見た。
杏が俺たちが身に着けているアクセで作ってくれた強力なお守り。
手放さない限りは、禍に巻き込まれることはないと聞いている。
だが、杏は。
「アイツは……」
安斎に俺が答えようとした時。
「持っておらんよ。あの子は、術者じゃから」
じいちゃんが先に返した。


