ったく。


自分のことには無頓着なんだから。



「ちょっと……コイツら連れて杏の部屋に入りますね」


一言断り。


隣に座る蓮たちを一瞬だけ見て、立ち上がった。








5分後―――。


「なんだこれは……」


俺たちがアイツの部屋から持ってきた白い箱の数を見て、親父さんが呟く。



杏が京都に行ってから、約3週間近くたっていた。


その頃から届いていたプレゼントの数は、20個近くある。





そして、プレゼントよりも早くから届いていたピンクの封筒。


あの……ラブレターだ。




リビングのテーブルに山盛りで置かれている手紙を、朝比奈たちが目を通した。





「なにこれ、杏樹に対する……愛の告白?」



松沢が気味が悪そうに、読んだラブレターを封筒にしまう。



「全部パソコン書きじゃない」



そう言う朝比奈も、引いていた。




じいちゃんたちも、プレゼントやラブレターを見る。



しかし、それらを見ていくにつれて……厳しい表情になった。