き、気まずい……。
彼が登場した瞬間から、陸の雰囲気が一変している。
閻魔大王様降臨です!
「みんなで食べるなら、俺も誘ってくれたらよかったのに」
ずうずうしく、彼がそんなことを口にした。
その瞬間。
――ゴオオオオオオオ!
陸のオーラがもっと黒いものになる。
地響きが起きそうな気がしてきた。
たぶん、閻魔大王は『なんでおめーを誘わなきゃいけねーんだよ!』って、言いたいはず。
ここは抑えてもらいたい……。
ニコニコと、あたしを見て笑う橘くんは、真っ白な三角巾で片腕を吊ったまま、ご飯に箸をつける。
わ、話題を変えなきゃ!
そう思って、あたしは彼に自ら話しかけた。
「橘くんの腕って、まだ治らないんだね?」
「え? あぁ……これね。医者からは、あと1ヶ月くらいかかるって言われているんだ」
彼は自分の吊った腕を見ながら答えてくれる。
というか、橘くんが腕を骨折したのは……あたしのせいだったり。
講義で、席が隣に座っていた彼からのボディタッチが多くて……不快感から術を発動させちゃったんですよね。
橘くんは、一切知らないけどさ。
あれから……だいだい2ヵ月近く経つのに、まだ完全には直らないんだ。
申し訳ないことしたって思うけど、これで、ボディタッチはなくなったから……ホッとしてる。
彼が登場した瞬間から、陸の雰囲気が一変している。
閻魔大王様降臨です!
「みんなで食べるなら、俺も誘ってくれたらよかったのに」
ずうずうしく、彼がそんなことを口にした。
その瞬間。
――ゴオオオオオオオ!
陸のオーラがもっと黒いものになる。
地響きが起きそうな気がしてきた。
たぶん、閻魔大王は『なんでおめーを誘わなきゃいけねーんだよ!』って、言いたいはず。
ここは抑えてもらいたい……。
ニコニコと、あたしを見て笑う橘くんは、真っ白な三角巾で片腕を吊ったまま、ご飯に箸をつける。
わ、話題を変えなきゃ!
そう思って、あたしは彼に自ら話しかけた。
「橘くんの腕って、まだ治らないんだね?」
「え? あぁ……これね。医者からは、あと1ヶ月くらいかかるって言われているんだ」
彼は自分の吊った腕を見ながら答えてくれる。
というか、橘くんが腕を骨折したのは……あたしのせいだったり。
講義で、席が隣に座っていた彼からのボディタッチが多くて……不快感から術を発動させちゃったんですよね。
橘くんは、一切知らないけどさ。
あれから……だいだい2ヵ月近く経つのに、まだ完全には直らないんだ。
申し訳ないことしたって思うけど、これで、ボディタッチはなくなったから……ホッとしてる。


