地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

これは、ベッドまではなかなか遠いかも。

でも、口説いたら、すぐに脚開くよな。

俺の今までの経験で、もうわかる。


こういう女って、ガードが堅そうに見えて、男を知らないから簡単に遊べるよな。


大丈夫だ、あともう少しで口説き落とせるから。



その瞬間―――。


「見つかったぁ~~?」


俺の後ろから、もうひとりの女の声が聞こえた。


は?

振り向いて、声の主を見る。


栗色の長い髪。

ふたつ結びにしている。

顔立ちは、抜群に整っていて……一瞬、アイドルのヤツかと思うくらいに、美少女。


俺の目の前にいる女と同じセーラー服を着ている。


「うん!」


ニコニコ笑顔で、その美少女に返事をする地味女。

連れか……。


「なら帰ろうよ!今日の晩ご飯作るんでしょ?」

「あ! そうだった!」


美少女の言葉に、ヤバいという顔をする女。


「お金払ってくるから、入り口で待ってて!」


そう美少女に言うと、地味女は俺のそばを通り過ぎ、パタパタと駆けて行く。



文庫本のコーナーには、俺だけが取り残された。


「なんだ? 変な女……」


ヤツが走って行った方を眺める。


すると、

――パタパタッ


「あ、あのっ!」


え?

本屋の袋を持ったさっきの地味女が俺のところへ戻ってきた。

ホントに、予想外な行動をするヤツだな……。