ハァ……と思わずため息をついた。

いい加減……自分のことも自覚してくれねぇかな。

俺の心配が、どんどん増えてく。


杏を見る目が、俺と同じヤツもいれば……ヤりたいだけの体目的のヤツもいるってことに。

早く気付いてほしい。


隣にちょこんと座ってる杏は、ソワソワしていて落ち着かないし。

ちびちびと注文したアイスティーを飲んでる。



だが…………ファンクラブに睨まれてることよりも、気になることが。


「おい」

「なに……?」

「お前……誘ってんの?」
「ブブ……ッ……!?」


小声で聞いた瞬間……アイスティーを少し吹き出した杏。

蓮や朝比奈には俺の質問は聞こえていなかったらしく……吹き出した杏を不思議そうに見てる。