べッドの上で、陸の足を跨ぐようにして抱きつき、首筋に顔をうずめる。
わけがわかんなくて。
この場でどうすればいいのか、解決策が見つからなくて……ただ泣くばかりのあたしに。
「杏が抱き着いてくると……体がラクになる……」
陸がそう言った。
その言葉を聞いて、少しだけ顔を上げる。
ヤツの表情を見ると、確かに、いくらかさっきよりも、良くなっているような気がした。
これって……あたしの霊力があるから?
穢れのない力は、呪詛には勝る。
陸にかけられている呪詛は、あたしの霊力より弱いってことかな?
「……あれを……やれるかもしれない」
自分の手を見つめながら、呟く。
その言葉に、陸がハッとした表情になった。
「杏……身代わりだけなすんな」
そして、鋭い声音で言い放つ。
「へ?」
「松沢の時にやっただろ……呪詛を移し替えて……」
「あ……あれね」
陸が心配しているのは、あの時の。
あたしが体調を崩すまで、我慢していた呪詛の身代わり。
柚莉にかけられた呪詛を、命が危ないからって肩代わりしたんだ。
わけがわかんなくて。
この場でどうすればいいのか、解決策が見つからなくて……ただ泣くばかりのあたしに。
「杏が抱き着いてくると……体がラクになる……」
陸がそう言った。
その言葉を聞いて、少しだけ顔を上げる。
ヤツの表情を見ると、確かに、いくらかさっきよりも、良くなっているような気がした。
これって……あたしの霊力があるから?
穢れのない力は、呪詛には勝る。
陸にかけられている呪詛は、あたしの霊力より弱いってことかな?
「……あれを……やれるかもしれない」
自分の手を見つめながら、呟く。
その言葉に、陸がハッとした表情になった。
「杏……身代わりだけなすんな」
そして、鋭い声音で言い放つ。
「へ?」
「松沢の時にやっただろ……呪詛を移し替えて……」
「あ……あれね」
陸が心配しているのは、あの時の。
あたしが体調を崩すまで、我慢していた呪詛の身代わり。
柚莉にかけられた呪詛を、命が危ないからって肩代わりしたんだ。


