そして。
「きゃ! 取材の時間になっちゃう!」
しばらく、楽しくお茶をしていたのに、腕時計を見た茅那ちゃんはお仕事に行かなければならないらしく。
「楽しい時間をありがとうございました! 失礼します」
なんて言って、早足に病室を出ていった。
彼女がいなくなって、あたしは紅茶を飲む手を止める。
「さて、茅那ちゃんも帰ったことだし……今日の本題に入るね」
ゴソゴソと、教科書の入ったバックの中をあさって、あの巾着袋を取り出した。
袋の紐を解いて、中身をスカートの上に出す。
――シャラ……
みんなの視線が集まって来るのを感じた。
「杏樹それ……私の……」
柚莉が、コーヒーの入ったカップを片手に、あたしの膝の上にあるアクセサリー類を指差す。
そう。
これは、みんなから預かり、昨日ばあちゃんの家から持ち帰った、あの霊力の宿った守護の呪。
時計、リング、ネックレスなどのアクセたち。
それを、持ち主ひとりひとりに返した。
全員に返したところで、口を開く。
「それだけは、絶対に肌身離さずにいてね」
「これが、その……守護の呪っていうものなの?」
ありさちゃんが、自分のネックレスを見つめながら聞いてきた。
「うん。それを身に着けている限り……絶対にケガとか、禍には巻き込まれないよ」
少し微笑みかけて、彼女にそう返す。
「すごいね……あーちゃんって」
ありさちゃんの言葉に、全員が頷いた。
「きゃ! 取材の時間になっちゃう!」
しばらく、楽しくお茶をしていたのに、腕時計を見た茅那ちゃんはお仕事に行かなければならないらしく。
「楽しい時間をありがとうございました! 失礼します」
なんて言って、早足に病室を出ていった。
彼女がいなくなって、あたしは紅茶を飲む手を止める。
「さて、茅那ちゃんも帰ったことだし……今日の本題に入るね」
ゴソゴソと、教科書の入ったバックの中をあさって、あの巾着袋を取り出した。
袋の紐を解いて、中身をスカートの上に出す。
――シャラ……
みんなの視線が集まって来るのを感じた。
「杏樹それ……私の……」
柚莉が、コーヒーの入ったカップを片手に、あたしの膝の上にあるアクセサリー類を指差す。
そう。
これは、みんなから預かり、昨日ばあちゃんの家から持ち帰った、あの霊力の宿った守護の呪。
時計、リング、ネックレスなどのアクセたち。
それを、持ち主ひとりひとりに返した。
全員に返したところで、口を開く。
「それだけは、絶対に肌身離さずにいてね」
「これが、その……守護の呪っていうものなの?」
ありさちゃんが、自分のネックレスを見つめながら聞いてきた。
「うん。それを身に着けている限り……絶対にケガとか、禍には巻き込まれないよ」
少し微笑みかけて、彼女にそう返す。
「すごいね……あーちゃんって」
ありさちゃんの言葉に、全員が頷いた。


