「蓮がッ……ロ、ロリコン!」
零ちゃんも、お腹を抱えて笑ってるし。
「うん、それもいいじゃないか?」
クスクスと品よく笑う西国くん。
「繭ちゃんの前で蓮は、メロメロのデレデレ顔だもんな」
ちょっとイジワルそうに相澤くんが言って。
その隣で、顔を隠しながら柚莉も肩を震わせて笑っている。
「今度から、ロリコンって呼んであげようよ!」
ニヤニヤと楽しげな表情のありさちゃんが言って……からかった。
散々な言われように。
「お前ら……許さねえ!」
八岐大蛇の会長が、ぶちギレるけど……みんなはケロッとしてる。
病室内が、笑い声でいっぱいになった。
そして、質問をした茅那ちゃんは。
「あれ? 違うんですか? いっつも『繭っ繭っ』と言ってるので……」
不思議そうなキョトンとした顔で、あたしたちを見つめている。
「会長は、ロリコンじゃないと思いますよ。ただ、歳の離れた小さな弟君がいるので、面倒見がいいんです」
顔をまっ赤にして怒っている会長が、あまりにも不憫に思えてきたので、訂正を入れた。
「そうなんですか。てっきり、女性じゃなく、女の子にしか興味がないのかと……」
あたしの言葉を聞いて、茅那ちゃんがそうもらす。
「「「「「「ブブッ!!」」」」」」
また病室内に、みんなの笑い声が響いた。
「おめぇら、退院したら覚えとけよ」
そんな一言が、会長の口から出るも、みんなの笑い声には勝てず、あたし以外誰も聞いてない。
ホント、ご愁傷さまだね、会長。
心の中で、憐れみの言葉を呟きつつ、手を合わせる。
みんなの笑い声は、その後もしばらく止まなかった……。


