ジリジリと痛む拳を自分の額に当てて、深く息を吐く。
すると。
「あのっ! 患者さんのご家族の方はまだですか?」
処置室内から出て来た看護師が、朝比奈たちに声をかけた。
「はい……もう来ると……」
目から止まることのない涙を拭いつつ、松沢が返す。
その時。
「柚莉ちゃん!」
「零ちゃん!」
少し離れた場所から、ふたりを呼ぶ声がした。
顔を上げて、そちらの方を見ると。
悠の家族と、松沢の家族。
雅人の家族と、零の家族たちが駆け寄ってくる。
「零!」
「母様っ」
名前を呼ばれて、朝比奈がすがるように自分の母親に抱き着いた。
「柚莉!」
「お母っ……さんっ……」
続いて松沢もボロボロと泣きながら、母親の胸に顔をうずめる。
「息子は!? 西国雅人の父ですっ!」
着物に羽織を着た40代くらいの男性が、女性の肩を抱いて看護師の元へ行った。
その後ろには、悠の親父さんと、お袋さんがいる。
「相澤です!」
体が震えるお袋さんの手を握り、親父さんがそう言った。
看護師は、ふた組の家族を引きつれて、処置室の隣にある個室へと入って行く。
しばらくして出て来た、彼らは……もう表情がなかった。
「おばさま! 雅人は!?」
朝比奈が、雅人の母親に駆け寄る。
すると。
「あのっ! 患者さんのご家族の方はまだですか?」
処置室内から出て来た看護師が、朝比奈たちに声をかけた。
「はい……もう来ると……」
目から止まることのない涙を拭いつつ、松沢が返す。
その時。
「柚莉ちゃん!」
「零ちゃん!」
少し離れた場所から、ふたりを呼ぶ声がした。
顔を上げて、そちらの方を見ると。
悠の家族と、松沢の家族。
雅人の家族と、零の家族たちが駆け寄ってくる。
「零!」
「母様っ」
名前を呼ばれて、朝比奈がすがるように自分の母親に抱き着いた。
「柚莉!」
「お母っ……さんっ……」
続いて松沢もボロボロと泣きながら、母親の胸に顔をうずめる。
「息子は!? 西国雅人の父ですっ!」
着物に羽織を着た40代くらいの男性が、女性の肩を抱いて看護師の元へ行った。
その後ろには、悠の親父さんと、お袋さんがいる。
「相澤です!」
体が震えるお袋さんの手を握り、親父さんがそう言った。
看護師は、ふた組の家族を引きつれて、処置室の隣にある個室へと入って行く。
しばらくして出て来た、彼らは……もう表情がなかった。
「おばさま! 雅人は!?」
朝比奈が、雅人の母親に駆け寄る。


