だが、返って来たものは───。

「は?」

キョトンとしたマヌケ顔。

おいおい蓮……イケメンが台なしだぞ。


「杏樹のヤツ……ファンクラブまで出来たのか?」

「……あぁ。高校時代と同じく」


一口コーヒーをすすって答えた。


最近……「神崎杏樹ファンクラブ」が発足した。

会員は、俺達の大学生や他校の学生ら……。

人数は、高校時代よりずっと多いらしい。


その中には色んなヤツがいるようで……杏の彼氏の座を狙ってるヤツや、アイドル並に崇拝してるヤツ。

……アブナイことを考えてるヤツなど。

それだけじゃなく、アイツはスタイル抜群だから……遊び目的のヤツからも狙われてる。

杏を見ながら、ニヤニヤしているヤツは……かなりいた。