地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

ーーストッ……

ようやく肩から降ろされる。

そして、陸が入った部屋の中を見渡した。

あたしと陸を抜かしても、4人はいる。

は?

目が点になるということは、こういうことなんだと思った。

部屋にいるメンバーをひとりひとり見ていく。


「さ、西国くん?」

「おはよ、神崎さん」


爽やかに青と白のストライプ柄のシャツを着こなしているのは、西国雅人くん。

ニッコリと爽やかな挨拶をされた。


「お、おはよう……」

そう言われたら、挨拶を返すしかないよね。

だけど、彼の隣にいるのは……。


「零ちゃん?」

「あら、杏樹。おはよう。滝本くんと一緒に来たのね」


まだ朝の10時くらいだというのに、ばっちりと化粧がキレイに施され、ショートでサラサラのチェリーブラウンの髪を西国くんが撫でている。

そんな彼女は、朝比奈零ちゃん。

うん、ラブラブカップルだな。


彼らから視線を外して、逆側の方向を見ると。


「おい……繭は?」


部屋にあったらしい新聞を読んでいた会長が、あたしに問いかける。


「え。あ。そこです」


ーーパチン!

一度だけ指を鳴らすと、陸の後ろにいた繭ちゃんがみんなにも見えるようになった。


「おろち~~!」

笑顔で手を伸ばしながら、会長に駆け寄る繭ちゃん。

会長はそんな彼女を抱き上げるべく、新聞をたたみ、両手を広げた。


「あのね!パパとママが~」

「ん……」


仲のいいふたりは、そのままふたりだけで話し始めてしまった。