地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

目だけを音が聞こえた下の方へ向ける。



「……何してるの?」

一瞬だけ唇が離れた時に、問い掛けた。


「……運動する準備」

一拍おいて、返ってきた答え。


え? まさか今からする気?

ちょっとムリなんですけど。



聞こえた音の正体。

それは──……。

「ヤバ……柔らけ……」

「もうっ……」

変態閻魔大王が、あたしの服のボタンを外した音。

シャツワンピースは、あと数個のボタンを残して、ほぼ全開。

下着の上から、手を這わされてる。


さっきまで、かわいい陸くんだったのに……いつの間にか、元に戻ってた。


久しぶりだからか……めちゃくちゃ嬉しそうな表情。


はぁ……変態閻魔大王に戻っちゃった。

甘えん坊陸くん……かわいかったのに。