おい、まだかよ。

“あれ”が届いてから、風呂場に行きたい。

届いたモノを見た彼女の顔を見たいんだ。


「ん〜……あとちょっとしてから入る……」

「そう?」


そう返した俺に、特に理由を聞くわけでもなく……。

杏は、テレビのチャンネルを変えて、何か面白い番組がないかを見ている。


“あれ”が届くまで、しばらく……くっついとくか。


そう考えて、隣に座っている華奢な彼女の腰を両手で掴んだ。


「へっ?」


俺の行動に、一瞬キョトンとした顔をするが……何をされるのかがわかったのか、杏自ら俺の足の間に背中を向けて座る。

すると、俺の方に体重をかけてきた。


目線を下に下げると、漆黒でサラサラの髪が広がっている。

長さは、背中辺りまであるのにも関わらず……キレイ。

ずっと触っていたくなるくらいだ。