最強に不機嫌な声がした。


パッと現れた人物の顔を見た。


今ヤバイ状況かもしれないけど、嬉しくなる。


「は?」

ふたりのうち、ひとりの男の子が、後ろを振り向く。

「ガキ……痛い目に遭いてぇーか?」


顔には、笑みを含んでいるんだけど……本気だ。

殺気立ってる。


「ウザッ……アンタこの女の何?」

クスッとバカにした笑いをこぼす男の子たち。


え、閻魔大王を目の前にして……な、生意気な態度を取れるなんて……。


す……すごい……。

命知らずだ……。


陰陽師のあたしより、すごいな。


ポカンと口を開けて、彼らの顔を交互に見つめた。