地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

数分の無言の後……。


「わかったよ」


ハァ……というため息とともに言われた。


「ホント!?」

「あぁ」


うわ〜い。やったね、お許しもらえた!!

バンザイをして、喜んでいたら……。


「ただし、何のバイトをするかは言えよ?」

「あ、うん」


ずいっと顔を近付けられて、そう釘を刺された。


「ちなみに、何のバイトがしたいんだ?」

「え? う〜ん、昼は大学があるし……夜の仕事かなぁ?いいお店あるかな……」

「……ッッ!!??」


例えば、居酒屋とか……ファミレスとか?

あんまり考えずに言ったら、ビキッと陸が固まる。


「陸?」


呼びかけても、まったく反応しない。

その瞬間、午後の講義開始を知らせるチャイムが鳴った。

あ、ヤバイ。遅刻するっ!

それにしても……変な陸。


「先行くね?」


そう言って、固まってる陸を置いて教室を出た。