ガシャンッー 門を開けて、暗い道を走る。 楢橋君の話を聞いて、私は走っていた。 行く先は陸ちゃんの家で、 やっぱり、私は陸ちゃんと話がしたかった。 ねぇ、だって陸ちゃん。 貴方はずっと、 私に言わないままだった? そんな大事な事、ずっと貴方だけの胸に秘めて 私を守っていたの? 貴方は傷付いたままで、 何も言わずに、ただ私を守ってくれていた。 楢橋君から聞いた話は、 私には余りにも信じられない事で、 忘れてしまっていた事も忘れて、ただ毎日を過ごしていた。 全てはあの日から、