――――――
―――


「ここから…出して…」


唯は参っていた

―訳のわからないのに…私はこんな寒くて狭いとこに入るの!?


記憶さえあれば…


キィ…
奥の方から扉が空くようなおとが響いた


「だ、だれ!?」


「誰とはなんだ!!この国の国王をなんという言い方をする!!」


側にいた騎士が
唯をどなった



「いい…大丈夫だ。少し外してくれ」


「はっ…」


騎士は軽くお辞儀をして出ていった



「娘…お前は何者だ?」


「何者…?」



自分でもそれが一番の気がかりだった