「枯れていたはずなのに…」


母が花瓶に振れる


「なんて…綺麗…」



心が穏やかになった気分だった


そして…


「なんだろ…部屋が…花の香りで」



唯が出ていった瞬間
蒸せ返すような花の香りがひろがった


「あの娘は…」



―何者だったんだろ…



もしかしたら…