マリアはダンテに寄り添うように体を密着させてニコリとユイに向ける

あきらかにユイに見せてるようだ


「ぁ、あ…初めまして、ユイと申します」


頭を軽く下げて挨拶をかわす


――マリア様か…

ユイは頭を下げながら今にも泣き出しそうな顔を隠した

「ユイ」

「はい…」


ユイはくっと歯を食い縛り、顔をあげて笑う

「遅かったね、まっていたよ」


柔らかい笑みを向けるダンテ
マリアは驚いた
同時に悲しみが心に流れ込んだ

―なぜ…
なぜそんな優しい笑みを向けるのですか?

私には…こんな…