すぐるが、私の頬をなでる。


最初は触れられるとくすぐったいだけだったけど、最近ではそれが心地よいと感じられるようになっていた。


「昨日のお昼休みね、机にイタズラされた」


「そう」


後ろから、声が聞こえる。


すぐるは今、ベッドの上で私を後ろから抱きしめている。


腹部にからめられた手は、時々私の体を撫でてくれる。


いやらしい意味ではなく、優しく、安心するように。


「カッターで、傷つけられたの」


すると、すぐるは軽く笑った。


「テストの時、書きにくくて仕方ないな」