いぢわる王子様

すぐるがいなくなってしまう痛みよりも、数倍、数百倍は小さな痛みだ。


「私、誠先輩のこと、本当に好きでした」


初めて手をつないだ人。


ずっと憧れてきた恋愛の相手。


けどそれは、理想でしかない。


憧れは、憧れのままだから、美しい。


「すぐるの次に、本気で、大好きでした……」


私がそう言うと、誠先輩は最後に『アハ』と笑って、


電話を切った……。