いぢわる王子様

「どういう……意味?」


たじろく私に、清子さんは腕組みをして軽く鼻を鳴らした。


まるで、すぐるの態度がそのまま清子さんにうつってしまったように見えて、胸の中がモヤモヤとする。


「私、言ったわよね? 勘違いしないであげてって」


「……すぐるのこと?」


「あら、もう呼び捨てなの? これだから忠告したのに」


「これは、呼び捨てにしろって言われたから」


「だからってすぐに言うこと聞いて、彼女気取り?」


清子さんが、私の肩をいたいほどにつかむ。


「もう一度言うわ。すぐるにとって、あなたなんか特別じゃないの。立場を考えなさい」


それだけをはき捨てるようにして言うと、清子さんは私を強引に押しのけ、更衣室を出た――。