いぢわる王子様

「碧」


その言葉にハッとして私と律は振り向いた。


階段の下ですぐるがこちらを見上げている。


「すぐる!?」


もうとっくの前にチャイムは鳴っている。


なのに、なんでこんなところにいるの?


困惑している私に、すぐるが近づいてきた。


咄嗟に、ゴミ箱を隠す。