その後、2人はバーには行かず、ゆずのマンションへ行った。


何も言わなくても、自然と足は同じ方向に向かっていた。


ずっと手を繋ぎ、寄り添いながら歩く。


そんな2人の後ろ姿を、離れたところからじっと見つめているものがいたことに、2人は気付いていなかった・・・・・。



部屋に入った2人はベッドに腰を降ろすと、しばらく無言で肩を寄せ合っていた。


しんと静まった部屋で、お互いのぬくもりを感じているだけで、暖かい気持ちがこみあげて来るようだった。