バカね。 私、幽霊なのよ。 死なないの。 命をかけて、庇ってどうするの? お人好しなのね。 でも……。 嬉しかった。 ありがとう、――さん。 それと、嘘をついてごめんね。 私の依頼、あれはキャンセルね。 良介は、そう言って微笑むゆうりを見た気がした。