「誰に、やられたの…?」
「……」
真弥だ、なんて言ったら智士はどんな表情する?
それならしょうがない、って慰めてくれる?
ボーッとしてるからだよ、って笑い飛ばしてくれる?
酷いことするな、って怒ってくれる?
まだ心配そうにうちの傷を見て、悲しんでくれる?
それとも、
真弥がそんなことする筈ない、ってうちのこと疑う?
「…綾?」
あの時の真弥の表情を見ても、まだうちの疑う?
「おいって、」
お前なんか信じられるか、ってまたうちのこと突き放す?
「綾!!」
「あ、」
「綾?」
「っあぁ、」
「おいってば!!」
「っっあ゙ぁ゙ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「綾!!」
━━━━ コワイ ━━━━
「いや、いやだ、うちは嘘なんかついてない、」
「わかってる!!わかってるから…」
「嘘だ!!智士だって、どうせうちを裏切るんでしょ、」
「裏切らない…、」
「そんなの…っ!!そんなの、信じられる訳なっ…」
………
「…これでも?」
「は、離して!!」
「いや」
「離してってば!!」
「いーや」
今のうちは智士に抱き締められている。目の前に見えるのは智士の胸だけで。
それが妙に熱く感じて、自分の顔にも熱が集まった気がしてしまう。
強く、強くうちを抱き締める智士。
それに心地よさを感じてしまううちはなんだろう?
安心してしまうこの気持ちはなんだろう?



