「ん?どうかしたの、綾ちゃん?」
一瞬だった。
何が起きたのか理解するのに、時間が掛かりすぎた。
「な、」
「何すんのかってー?押し倒しただけだよ?
だって、立って首絞めたって、綾の力には勝てないじゃん?
だから。上から押さえ付けちゃえばさすがの綾でも歯が立たないかなーって。」
そう言った真弥は、うちの首に手をかけて、少しずつ力をいれ始めた。
「…っ」
「苦しい?苦しいよね?
だって結構本気だもーん♪
これで苦しくないって言うんなら、まだまだ力入るよー?」
怖い。真弥の目は、とうに正気を無くしていた。
本気でコイツはうちを殺そうとしてる。
そう思ったら、急に智士に会いたくなって。
サボろうなんて言い出したアイツを殴りたくなって。
「…さ、とし、」
「…っ!!」
真弥の力が一瞬弱まった。
その隙を見逃さず、真弥の腹を思いっきり蹴り上げる。
「きゃっ…!!」
嘘だった。思いっきり蹴り上げようとしたけど無理だった。
心の底では、また真弥は戻ってくるって思ってたから。



