耳をすますと
あの頃と変わらない
涼やかな風に似たあなたの声が
聞こえる気がする。


25センチ上にある
あなたの眼を下から覗き見るのが
大好きだった。


授業中に隣の席で
あなたにひそひそ話しかけるのが
楽しみだった。


負けるのを分かってて
あなたに腕相撲を挑んで、
手を組む度にドキドキしてた。


お昼休みに
暖房の側で友達と話して笑ってる顔を見るのは、
私の幸せな日課だった。



それでもね。


あなたと眼があった時が
一番ドキドキした。



これが恋なんだなって、
かみしめてた。